きのうは地元の繁華街へ出てきました。
お目当ては帯探し。
というのもおととい着た着物は、なんだか帯と着物があっていないような。
悪くはないかもしれませんが……一体どこが主役なの?という感じがしませんか?(気のせい?)
着物も帯も帯締めも、全部が変に主張しちゃって、それが噛み合ってない気がしたんですね。
今月末にはまた着付け教室主催のお食事会があるし、お教室でも着られそうな単衣はこれしか持ってない……ということで、急きょこれに合いそうな控えめな無地〜無地感の帯を探しに出かけたのです。
ネットでもよかったですが、やっぱり実物を見たい……ということで、ひとまずお店に行ってみることにしました。
最初は大型スーパーに入っている大手チェーンの呉服屋さんへ。
小さい店舗なのですが、うちの近くに大手の呉服屋さんらしい呉服屋さんはここだけで、あとはレンタルとか振袖中心になってしまうんですね。
ここには実は前にも来たことがあって。
その時にデニムのプレタの単衣を1,100円にしてもらったのです。アンケートを書く代わりに、初めての方のみ1,100円になるというキャンペーン?で、本来はデニムは対象外だったみたいですが、特別に、という感じで安くしてもらえて。
それ自体はありがたかったのですが……
ちょっと店員さんの押しが強かったんですよね。
「さあさあ中に入って、鏡に当ててみましょう、こっちはどうですか、ああいいですね、あとこんな反物を作っているんです、素敵でしょう、さあさあさあ」みたいな。
後日Googleマップで見たら★1つで、押し売りされたり理不尽な対応をされた人たちのマイナス評価で溢れてました。
私が行った時は多少改善されてはいた様子でしたが……それでもちょっとオラオラな感じで、どの店員さんも馴れ馴れしく土足でひとの領域に踏み込んでくる感じがして、ちょっと嫌な気分にさせられたんですよね。怖かったし。
なのできのうも、ちょっと覚悟して行きました。
恐る恐る中を見ていたらやっぱり店員さんに声をかけられたので、意を決して「帯を探してたんです」と言うと「ではこちらにおかけください」と席の方へ案内されました。やっぱり買わせるモードバリバリな感じ笑
それから「半幅帯ですよね?」と当然のように訊かれ、「名古屋で、できればちょっとお手頃なものを……」と言ったら、「あー少々お待ちください」と微妙な返答。
店員さんが持ってきたのは1種類のみで、「うちには名古屋はなくて、この京袋帯1つしか置いてないんです。あとは半幅のみで、名古屋だとお仕立てになって、最低でも55,000円からになってしまうんです」と。
すごいですね。呉服屋さんなのに、完全にカジュアルに振り切ってる。
そこでは頻繁に無料の半幅帯講座も開催してるということで。
格とかは捨てて、ライトユーザーの開拓に大胆に舵を切ったのだなあと。よくも悪くも。
まあ着物を着る人が減っている今、それもいい方向転換、必要な経営戦略なのかもしれませんが……。
今ちょうど名古屋で一重太鼓を習っている最中の私にとっては残念な結果でした。
うーん。どうなんですかね、さが○さん笑
それから駅の反対側にあるもう1店舗、こちらは個人経営の呉服屋さんで、ストリートビューで見る限りいかにも昭和な店構えで、ちょっとどうなのかなあ……という感じのお店があって、そちらにもとりあえず行ってみることにしました。
店の外には足袋や和物ポーチなど、ちょっとお手軽な感じの小物がずらりと並んでいて、でも見るとお値段はそこまで高くない感じ。
またドキドキしながらお店に入ると、こちらはかなり手広く色んなものを扱っている様子。
今度はおばあさんの店員に話しかけられました。「何かお探しですか」「名古屋帯を……」「単衣? 袷?」「えっと、単衣で……夏向けの」「ポリエステルかしら、絹?」「えっと、ポリエステルで大丈夫です……」
そして一角に案内されつつ、「うちはあんまりないのよね」と。
あーやっぱりそうなのかあ。とがっかりしそうになったのですが。
こちらのお店にはそれでも10枚以上はありました。
「あとは2階の絹のものになってしまう」と言われたので、あ2階もあるんだ、ちょっと見てみたいなと思って、見させてもらうことにしました。
お2階に行くと、そこには正絹のお高いものばかり並んでいて、あと振袖を試着している若い女の子とそのご家族みたいな人たちもいました。
ここにはちゃんとしたお着物もあるんだな、と、妙に感心してしまいました。笑
何人か店員さんとすれ違ったんですが、皆さんご家族みたい?家族経営のお店みたいで、どなたもガッと踏み込んでくることはなく小さな声で「いらっしゃいませ」というだけ。
だんだん安心感が湧いてきました。
お2階のものには手が出そうになかったので1階に戻って、さっきの店員のおばあさんに「やっぱりちょっと、まだハードルが高かったです」と正直に言いました。
他にも色々見たかったので、ちょっと見させてくださいと言って見ていると、なんと洗える着物が3,980円以下で売っていました。
えっ新品で? サンキュッパ? さっきのさが○さんでは7,700円からで、MとLしかなく、でもプレタのMは私には裄が2センチくらい長いし、それで5kオーバーはちょっとなあと思い、見送ったのでしたが。
サンキュッパなら、MとLしかなくても……ありじゃね?? と思いました。
するとおばあさんが、ちょっと見てみます?と言って見せてくれました。私が気になった黒を3枚広げてもらって、鏡に当てさせてもらって。
1枚は百合、1枚は薔薇、もう1枚は菊っぽいけどなんだか分からない花の模様でした。
その中で特に薔薇が気に入ってしまって。
5〜6月なら薔薇もシーズンだから大丈夫、と。まあ柄の季節感とかは、個人的にはあまり厳密でなくてもいいかなと思っているので……それを買うことに決めました(早い)
「帯は持ってらっしゃる?」と訊かれ、「いえ、あんまり……」「じゃあちょっと見てみます?」とまたごく自然に帯のコーナーへ戻る。
このお店には八寸帯は赤やピンク系しかなかったのですが、「ピンクはあまりお好きじゃない?」と訊かれて、「嫌いじゃないですが、年齢的にどうなのかな、と」と言ったらちょっと笑って首を振られました。「それに、ちょっと派手かも」と言ったら、「『帯に派手なし』と言うんです」と教えてもらいました。
『帯に派手なし』。おお、なんか新しいワードを手に入れましたよ!!✨
で、淡いピンクの帯を合わせてみると……結構合うかも。
帯もポリエステルで5,000円以下だったので、思わず「買います」と言っていました。
このころには、家にある単衣に合う帯を探す、という目的を完全に見失っていました笑
帯揚げや帯締めも見せてもらったのですが、やっぱりあまり種類はなくて、そちらは見送ることに。
この間、ずっと押し売り感なし。
おばあさんの接客はすごく自然で、品があって、素人にもやさしく寄り添ってくれる感じがしました。
想定外の出費でしたが、ふしぎと満足感でいっぱいになってました。行ってみてよかったな、って思いました。
意外とこういう小さめの、地域に根付いたお店の方がいいのかもしれません。チェーン店より。
そうして買ってしまった着物と帯↓
着物はシックですが帯がほんのり可愛くて、バランス取れていいのではないかな……!!って思います。
それで気をよくして調子に乗って、お店を出てから、またGoogleマップで探して、今度少し歩いたところにまた別の呉服屋さんがあることを発見。
夏日の強い日差しの中10分くらい歩いたのですが、やっと見つけた昔ながらの日本家屋のお店は、シャッターがびっちり閉められていて、「4・5・6日はお休みさせていただきます」との貼り紙が。えーーー😨
Googleマップでは営業中となっていましたが、GWだから変則的だったんですね……がっかり。
また今度行ってみます。
で、ファミマでピーチフラッペ買って飲みながら帰ってきました。
はー、なんか疲れた。
結局手持ちの単衣に合う帯は見つかりませんでしたね笑
でも帰ってきてあの着物を改めて見てみると、最初は白や生成系やベージュ系の無地感の帯がいいかと思っていたのですが、それよりはポイントで入っているオレンジの花に合わせて、オレンジの無地感の帯もいいんじゃないかとおもいなおしました。
やっぱりちょっと派手かもしれませんが、でも変に縮こまって『無難』をひたすら目指すよりは、自分好みというか、自分に合うんじゃないかなって。
なので少し方向転換してまた考え直してみることにします。
ーーー
追記:
最初の写真のコーディネートについてですが、改めて見直すとそこまで悪くはない気もしてきました。
帯揚げかな。帯揚げがぼんやりした色で、だからちょっと締まらないのかも。でも他はそう悪くないんじゃないか?って感じも今はしています。また色々試してみます。